「知っている」が命を救う。

 今日は私が仕事をしていく中で、一番みなさんにお伝えしたい事を書きます。

 

 私は今年、悔やんでも悔やみきれない出来事がありました。身近で大切な方を亡くしてしまった事です。原因は「脳梗塞」でした。

 

 もともと肺炎で入院したのですが、入院中の朝のベッドの上で脳梗塞を発症し、そのまま帰らぬ人となりました。肺炎で入院したはずだったのになんで?とみんなのいろんな想いが

重なりましたが、私の後悔の経験をお話しします。

 

 最後に会話したのが、脳梗塞発症の2日前。たまたま病室で2人きりになったときに急に、「左腕で携帯持つと重いんだよね。」と私に言いました。私はもともと心臓が良くないと聞いていたので、「それおかしいから、次の検査でちゃんと言った方がいいよ。」とだけ言った覚えがあります。仕事がら、手足の動きのトラブルを骨格や筋肉の方から原因を考えてしまうクセがあったと今思えば感じます。ちゃんと言った方がとは言ったものの、脳に緊急を要する症状が出ているとまでは考なかったのでそれ以上強引な事は言わずにその場は過ぎました。結果は先述の通り。

 

 後から家族と腕の話をしたら、みんな腕の事は知らなかったそう。私だけに話したみたいでした。たまたまかもしれませんが、もしかしたら、私なら何かしら気付いてくれるかもと言う想いだったかも・・・みんな知ってると思い込み、私からも周りに話さなかったのもいけなかったと思うと悔やんでも悔やみきれません。

 

 今になって「脳梗塞 検査」と検索すると、いくらでも出てきます。おそらく過去にもTVとかで自己チェック方法とか観た事あるはずなんですが、自分にその必要度をそれほど感じなかったため、忘れた記憶にしかならなかったのだと思います。

 あの時、私の頭に知識として、脳梗塞のチェック方法が入っていたら結果が違っていたのかもしれません。本当に今でも痛恨の極みです。写真を見ると今でも心が痛みます。

 

 

 このブログをご覧になってくださっているみなさんの年齢層からいくと、おそらく、ご自身ももちろんですが、まずみなさんのご両親以上の年齢の方の脳梗塞のリスクが高まってきている年代であるとみて間違いはないと思います。

 そして、ご自宅や、みなさんの目の前で急に倒れるといった緊急事態は熱中症などの外的環境が原因でなければ、そのほとんどが脳か心臓のトラブルが疑われるでしょう。

 その前兆を見逃さなければ、命が救えます。しかし前兆を把握する知識が無ければ全く結果が変わってしまうのです。ですから今日は脳梗塞の前兆を見分ける知識をみなさんに頭に入れて欲しいと思います。

 

 

 先日、日曜の朝「健康カプセル!ゲンキの時間」でちょうど脳梗塞を見抜くという内容の放送をしていたので書いていきたいと思います。絶対に覚えて下さい!

 

 ・まずこの時期、気温が32℃以上になると脳梗塞発症リスクが2倍になる。

 

 ・脳梗塞を発症する前にTIA(一過性脳虚血発作)が起きる。この発作を発症した人の15%の人が3か月以内に脳梗塞を起こしている。

 TIAとは、小さな血栓が脳の血管を一瞬塞いでしまう為に起きる発作で、急に物がつかみにくくなったり、見にくくなったり、めまい、言語障害といった症状が出る事なのですが、「一過性」というだけあってすぐに治ってしまうのです。

 発作が治まるまでの平均が8分間だそうです。みなさんすぐに発作が治まってしまう事が多いので、気のせいと病院に行くことなく見逃してしまうんだそうです。ですから、少しでも自分の思うように動けなくなったり、考えれなくなった場合は、治ったとしても、病院に行く必要があるのです。

 

 ・脳梗塞を見抜く言葉「FAST」

  F=フェイス 笑った顔が引きつっていないか?

  A=アーム  両腕を持ち上げた時片手が下がってこないか?

  S=スピーチ 「今日は天気が良い」「生き字引」がきちんと言えるか?

  T=タイム  F、A、SのどれかがNGであれば一刻も早く病院へ!

 

 ・脳梗塞発症後、3時間以内であれば「t-pa」と言う薬で改善が見込める。逆に3時間を超えるとこの薬は使えないそうです。薬を投与できるまでに、脳梗塞なのか、脳出血なのかを見極める検査の時間もロスする為、3時間以内と言えど、すぐに薬は投与出来ません。ですから、いかに早く気付いて搬送できるかです。

 

 

 脳梗塞は脳の血管が詰まるもので、脳出血は文字通り血管からの出血。それらの脳のトラブルを総称して脳卒中。ですから、今日のはその中の脳梗塞の見抜き方。そこは間違えないで下さいね。

 

 

 私は知っているか知らないかの差を身を以て実感しました。失ってからでは遅いのです。

 ですから私は、整体の仕事の前に、お客様の症状を聞いて、「これは整体の範囲ではないな。」と感じた場合は施術は絶対にしません。病院に行っていただく様お願いをしています。もちろんこれは診断ではありませんが、整体行って楽になったと、重大が疾患があるのに良かれと行った整体が足かせになって、見過ごす様な事があってはならないのです。

 ですから、私はスポーツトレーナーの知識だけでなく、家庭医学もしっかり身につけなくてはならないと本当に感じています。

 

 

 見分け方や、緊急の対応を覚えるのはほんのちょっとの努力です。みなさんにはそんなつらい経験をして欲しくはありません。自分や大切なご家族を守るために、緊急時の対応法を少しでも多く身に付けましょう!

 私からのお願いです。