彼をその気にさせといて・・・。

      リトルリーグ世界大会の風景
      リトルリーグ世界大会の風景

 先日ちらりとニュースにもなりましたが、リトルリーグの世界大会で、見事日本代表(東京北砂リーグ)が優勝をしたのだそうです。私のお気に入りのスポーツチャンネルを見てみれば、その試合を放映しているじゃありませんか。 どれどれ。

 

なんだあの子・・・。

 

多分誰が見ても目が点になる存在が1人、日本のユニフォームを着ていました。

K・I・Y・O・M・I・Y・A  ? 清宮?

ででーんと身長が180㎝近くで80㎏・・・おい。

女子ソフトボールっくらいの広さのフィールドに13歳以下のリトルリーグの試合に、そんな身体の選手。こりゃ反則レベル。

と言っても、笑えたのが「清宮君、今大会中で3番目に身長が高い選手です。」

うそだろ・・・。

彼、元早稲田大ラグビー部監督、現トップリーグジュビロの監督、清宮克幸氏のご子息だそうです。なるほどぉ。

 

 

と前置きはさておき、その試合風景の写真をアップしてありますが、これがリトルリーグの試合の風景です。メジャーじゃないです。リトルリーグです。

球場は専用球場でピカピカ。観客は満員、試合の合間には電子ピアノ風に音楽が入り、外野にはホットドッグの出店あり。全米中継で去年はバレンタイン、今年はガルシアパーラが解説だとか。選手は顔入りの紹介。

ミニメジャーそのものです。ハイ。

そりゃ日本の少年達は夢のような時間だったでしょうなぁ。うらやましい。

メジャー行きたくなりますわなぁ・・・。その気になりますわなぁ。

 

一般の少年達全員にこんな経験はさせてあげれないけど、その気にさせるって大事じゃありませんか?幼いころ、ちょっとでもプロのマネ事した時、生の試合を観た時、父さんの知り合いの知り合いから選手のサインもらった時、すっごいやる気になった気がするんです。

 

ぼくなんてね、誰かからもらったお下がりの背番号5が付いた阪神タイガースのユニフォーム着て1人野球を家の前の草ボーボー畑でやってましたよ。

1人でブツブツ解説付きで、全打席ホームラン。歓声に応えながらのダイヤモンド1周。本気で自分がプロ野球選手になっていました。アホです。

けど、ボーボーの雑草が芝生に見えたし、石垣がスタンドに見えたし、全てがプロ野球の世界に見えてました。

ぼくはプロと同じデザインのユニフォームを着れる事が物凄くエキサイティングな事だったんです。なんだかプロに近づけた様な気がして。

自分がいずれ実際にプロ野球選手で同じことをするって何の疑いもなく確信していました。

 

子供って自分の前に映るものにプラス自分の想像や希望を付け加えてイコールそれが現実で正しい出来事だって思えるとこあるじゃないですかぁ。

サンタさんみたいな。(誤 サンタさんは実在します^^;)

そこをもっと大人が大げさに演出してもいいんじゃないかな。って思う時があります。

 

 

本質的には、少年少女用専用スタジアムがもっとあったっていいと思うし、無理なら、その時だけでも、スタジアム的に音楽流したり、アナウンスもかっちょよく言ってみたり、その気になる演出してみても大人も面白くないです?

手間でしかないけど、それで子供のスイッチは入るならいくらかでもやってもいいかなって。

サッカーの方がその辺も進んでますよね。

高校生でもアルウィン入場の時はFIFAアンセム流して、子供と手を繋いで入ってきたり、アナウンスもちょいかっけぇ。

そん時の高校生マジで日本代表と同じ顔、仕草してる。

 

 

とまぁ理想言っても現実のわずらわしさや、予算を気にしてしまうのが哀しいかな大人の世界。

 

それじゃお家の中でも出来る事をしませんか?

部屋の中でも出来ますよ。妄想プロ野球。妄想サッカー。

小さいボールでママに怒られない様にそっとね。

 

大事なのは自分も完全に子供にならないとダメです。照れてちゃダメです。本気でプロの試合場面を完全に演じてあげましょう。

そうすることでご子息殿は本気でプロの選手の気分を堪能出来ることでしょう。

最後は負けてあげていいですからね。

 

とにかく夢を、いや小さい頃は夢と言うより夢のある空想でしょうね。たくさんさせてあげましょう。

 

 

ぼくは中学生の時、8つ下の幼いかわいい弟がドラゴンボールの孫悟空のまねをして、全身に力を入れて「あっ・・・あっ・・・あっ!(悟空が出す声)」ってパワーを高めてたので、夢のお手伝い。

 

以下※マークは繰り返し

「あ!お前の髪の毛、ちょっと金髪になってきた!ガンバレガンバレ!」

 

「ホント!!? あっ・・・あっ・・・あっ・・・!」

 

※「もうちょっとでスーパーサイヤ人だぜ!いけー!」

 

※「ホント!!? あっ・・・あっ・・・あっ・・・!」

 

※・・・

 

※・・・

バカ兄弟万歳。

 

 

この日の晩、スーパーサイヤ人になり損ねた偽悟空は高熱を出し寝込む事に。

ぼくは母親に遺憾の意を表明される羽目。

「その気にさせといて・・・!」

確かにその後種明かしをした覚えがないので(する必要があるとも思わなかったさこんな事)、どうもあれからしばらく偽悟空はスーパーを目指してひたすらパワーを溜めていたらしい。

 

偽悟空は未だにその記憶があるらしく「あれはひどかった」と言うのですが、そんなに記憶がハッキリ残るくらい当時もしっかりしていたのなら、引っかかる方にも責任はあると思うのですがね・・・。   え?

 

でもスーパーなサイヤ星の人に本気でなれると思える疑いの無い心の時代が、確かにそこにはあったのです。

皆さんもその僅かなゴールデンタイムを有効に使ってあげましょうね。